骨盤-機能解剖学
骨盤は3つの部分からできている。左右に寛骨があり、後方の真ん中に仙骨がある。仙骨は脊柱の延長だと考えられ、5つの椎骨で形成されている。また仙骨の両側にある寛骨は3つの異なる骨から構成されている。寛骨を構成する3つの骨とは腸骨、坐骨と恥骨である。子どもの寛骨は大人と違って、3つの骨(腸骨・坐骨・恥骨)は軟骨で繋がっており、はっきり別々の骨であることが分かる。子どもが成長し、大人になると3つの骨が融合し、寛骨となる。
人間はサルから進化した生き物だと言われているので、仙骨の一番したの方に尾骨が残っている。尾骨の数は人によって多少違うが、大体3-5つの尾椎つまり椎骨でできている場合がもっとも一般的。
寛骨に寛骨臼という臼状の凹みがあり、その中に多軸関節である股関節を構成する大腿骨の骨頭が入る。人体で股関節と同じように可動性のある関節は肩関節であるが、肩関節の弱点は脱臼し易いというところにある。股関節の場合は脱臼はほとんどありえないという言っても過言ではない。強靭な靱帯によって固定されているからである。
股関節を囲む強靭な人体が多いので、可動域は制限されている。各方向に動かせる可動域は大体次の通りである。
屈曲: 0-130°
伸展: 0-30°
外転: 0-45°
内転: 0-30°
内旋: 0-45°
外旋: 0-50°
※人によって多少の個人差はあります。
では、次にどの動作にどの筋が関わっているかを見ていきましょう。
屈曲: 大腿直筋、縫工筋、恥骨筋、腸腰筋
伸展: 大殿筋、大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋、外旋筋群
外転: 中殿筋、小殿筋、外旋筋群
内転: 短内転筋、長内転筋、大内転筋
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